ページトップへ

司法書士・土地家屋調査士・行政書士業務のトータルサポート

動産・債権譲渡登記

債権譲渡登記

債権譲渡登記制度とは

 法人が、融資を目的として多数の債権を一括して譲渡するような場合、債務者が多数となりますが、この場合も、すべての債務者に債権譲渡をしたことにつき民法の確定日付ある通知などの手続をとらなければなりません。この場合、手続・費用の面で負担が重く、実務的に対抗要件を具備することは困難となります。

以前から債権を担保として譲渡することはもちろん可能でした。
しかし第三者から見れば譲渡があったことが容易に分からず、譲渡人が倒産した場合に譲渡担保権(所有権)が認められなかったり、債権が二重に譲渡されていたり、真の所有者は誰か、優先するのは誰か、争いが起こる可能性が少なくありません。

そこで、民法の特例として、「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律」(特例法)を設け、「債務者以外の第三者に対する対抗要件」につき「登記をする方法」を具備しました。

これが、特例法の「債権譲渡登記」制度です。

民法と特例法の第三者対抗要件の比較

方法
民 法
債務者に確定日付ある通知をする
特例法
法務局に備えてある債権譲渡登記ファイルへ登記をする
※法人登記簿ファイルとは別のものです。
優劣の具体例
例1)確定日付ある民法通知 対 確定日付ない民法通知
☆確定日付ある民法通知 の勝ち
例2)確定日付ある民法通知 対 確定日付ある民法通知
☆到達した時 で判断
例3)確定日付ある民法通知 対 債権譲渡登記
☆確定日付ある民法通知の到達した時 と
債権譲渡登記の日付および登記された時刻 で判断

※特例法により、債権譲渡登記は確定日付ある通知とみなされます。登記の日が確定日付となり、また登記された時刻も記載されます。

具体的な利用

譲受人(例えば銀行や金融業者など)としては、債務の弁済期前であれば、いわゆる「ないこと証明」(登記事項概要証明書のうち、特定の者を譲渡人とする債権譲渡登記ファイルに記録がないことの証明書)を朝一番で取得し、債権譲渡の通知が届いていないことを債務者に確認することにより、確実に、売掛債権や請負工事代金債権などを担保として譲り受けることができることになります。
以前は、譲渡する法人によっては、法人登記簿に「債権譲渡登記されたこと」の記載がされることを信用不安につながるのではとの考えもあったようです。
現在は、登記されたことは誰でも確認することができますが、具体的な内容は、譲渡の当事者や利害関係人でなければ確認することができませんし、法人登記簿にも記載されません。
第三債務者が優良企業であるときは、不動産以外で担保力があるという見方もできます。
法人の事業そのもの・全体に着目し、事業の様々な価値を見極めることで、融資の促進が期待されます。

特例法の対象は法人の金銭債権のみです。

個人事業主は使えません。
ただし、将来発生する債権や、債務者不特定の債権も登記可能です。
「譲渡人が将来取得する一切の債権」など、このように不確定なものは登記不可能です。

登録免許税

債権譲渡登記1件につきかかる登録免許税(※司法書士報酬は別途必要です。)

  • 1件の債権の個数が5000個以下の場合   7500円
  • 1件の債権の個数が5000個越える場合  15000円

動産譲渡登記

動産譲渡登記制度とは

動産を担保に取る方法のひとつとして、以前から動産を担保として譲渡することはもちろん行われていました。
動産譲渡担保では、担保の目的となった動産の占有(使用権)を設定者に留めることができます。
これにより設定者は、自己の機械設備・商品在庫などを使用しながら、これらを担保に融資を得ることができるようになります。反面、これは第三者から見れば、動産譲渡があったことが容易には分かりません。
そこで、設定者が倒産した場合に譲渡担保権(所有権)が認められなかったり、動産が二重に譲渡されていたり、真の所有者は誰か、優先するのは誰か、という争いが起こる可能性が少なくありません。

そこで、民法の特例として「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律」(特例法)が施行され、「対抗要件」の方法につき「登記をする方法」が具備されました。
特例法による「動産譲渡登記」は、動産譲渡の対抗要件として民法の定める「引渡し」と同じ効果を得るにすぎません。
しかし最大のメリットは、対抗要件を具備したことの立証が容易になり、また譲渡後に現れる第三取得者の即時取得を遮断できる可能性があります。

民法と特例法の対抗要件を併せて具備する。

方法
民 法
引渡し
特例法
法務局に備えてある動産譲渡登記ファイルへ登記をする
※法人登記簿ファイルとは別のものです。

特例法の対象は法人所有の動産のみです。

個人事業主は使えません。
工場の機械設備などの個別の動産に限らず、日常的に入れ替わるような倉庫・店舗内の商品在庫、原材料など(=集合の動産)も可能です。
例外的に、特別法に基づく登記・登録された建設機械・自動車などについては、民法の引渡しをしても対抗要件とはならず、特例法の動産譲渡登記もできません。